『球体』5号 入荷のお知らせ


立花文穂 責任編集  『球体』volume 5  | GROUND |
広島に生まれ、デザイナーとアーティストの領域を行き来する…、と形容される事が多いであろう立花文穂さんの、編集者としての側面。独特な編集眼とデザインに毎号はっとさせられる印刷物『球体』は、編集長である立花さん自身によって「美術、写真、ことば…さまざまな表現をぐちやっとまるめた紙塊」と定義付けられています。
本日、しばらく振りに新しい『球体』が届きました。
表紙に登場する(背表紙にも少しはみ出ています)、形容しがたい感情や気配がそのまま形になった様な彫刻は、同時代の作家、中野浩二さんによるもの。
立花さんは、通りがかりのギャラリーで偶然その作品に出会うよりも以前、制作者である中野さんがまだ、或る作家のアシスタントだった頃に会った事があるそうです(後になってそれを知ったとの事です)。
そんな「縁」がインクとともに紙全体に染み込んだ『球体』は、今回で5号目を迎えました。
表紙をめくると、見返しから石田千さんの文章がいきなり始まり、気付くと、舞台である広島の朝の眩しさの余韻から抜け出せない自分がいます。
「『故郷(ふるさと)』というコトバに辿り着いた」(編集後記より)という立花さんの、いま世の中で起きている様々な事に対しての想いが、「ぐちやっと」 まるまっているのではないかとも思える『球体』5号。是非、手に取って御覧下さい。